子育てお役立ちレポート

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早期教育の良し悪し

子どもの習い事は、いつごろ始めさせれば良いの?
子どもが自分からやりたいっていうのを待ってたら遅いのかな?
子どもの習い事は早く始めたほうが有利なのかしら?
習い事を始めるのは、早ければ早いほどいい?
習い事を始めるのは、早ければ早いほど良いという意見をよく聞きます。その理由として、モーツァルトなど偉大な業績を残した人の多くが、なんらかの早期教育を受けていたという事例が紹介されています。

子どもがもつ能力には、それぞれ臨界期があり、それを過ぎると能力を伸ばすのが難しいという事実が、早期教育の必要性を主張する根拠になっています。(日経キッズプラス2010年2月号参照)

だからといって、なんでもかんでも早く教えれば良いというわけではありません。 早期教育を家庭内に持ち込みすぎると、親子のコミュニケーションが教育的で画一的になる危険性があります。そうすると子どもは、『うれしい・かわいい・楽しい』などと感じる情緒を育む機会が失われ、感情に疎くなってしまいます。例えば、「これは何?ミルクよ。ミ・ル・ク」など、ことさら名詞を覚えることを重視した会話などがそれに当たります。

結果として、人の気持ちを察することができず、子ども同士で遊ぶことさえできないなど、人とのコミュニケーションがとれなくなることがあるそうです。(日経キッズプラス2008年3月号から抜粋)

子どもの発育には順序がある!?

幼児期に最も成長する耳

グラフ

図を見てください。これは子どもの身体の発育状況を年齢で追ったグラフです。(ヤマハ音楽教室の総合パンフレットより抜粋)
グラフから判るように、幼児期には耳(聴感覚)が最も発育します。
指先の運動能力は、小学生になる児童期から。

このグラフを証明する事例として、一年間に覚える言葉の量は、人間の一生の中で最も多いのが4歳。続いて5歳、3歳という順番になっています。つまり幼児期には、指先を器用に使う運動能力よりも耳で聞き取る感覚を鍛えるほうが効果的なのです。
音楽では、この時期を逃すと、絶対音感は身につかないと言われています。 また英語のLとRの発音の違いを聴きわける力も、この時期の経験が大切になってきます。

マネして覚える感覚的学習期

幼児期は、なんでもかんでもマネをして物事を覚えていく時期です。
特に教えたわけではないのに、親の方言や口ぐせを覚えてしまうのも、マネをしているのです。専門用語で、模倣的学習期とも感覚的学習期とも言われるのがこの時期で、論理的な学習には向きません。

マネをすることが得意な幼児期は、ことさら名詞を覚えさせる画一的な教育方法よりも、なにかになりきる『ごっこ遊び』のほうが効果的です。
企業研修のロールプレイングが、恥ずかしくて苦手な大人は多いと思います。
幼児期の子どもは、日常会話を『ごっこ遊び』=ロールプレイングしながら覚えていくのです。

幼児期の情操教育の重要性

幼児期は感性や感情をつかさどる、右脳がもっとも発育する時期です。
論理を扱う左脳の発育は、児童期に入ってからです。幼児期に右脳を刺激する情操教育をおこたると、右脳が十分に機能しなくなるケースがあります。
そうすると自分の感情に上手く折り合いをつけられず、我慢をすることができない『キレやすい子』や、頭でっかちの『無感動な子』になりかねません。

児童期になって、小学校で声を出したり、身体を動かしたい気持ちを我慢して机に向かって勉強するには、自分の意思で感情をコントロールする、幼児期の情操教育こそが重要なのです。

人の痛みを自分の痛みとして感じる感性

想像力や感性を育てる情操教育には、音楽教室は最適の習い事です。
想像力と感性が豊かな子とは、人の痛みを自分の痛みとして感じられる子です。
そういう子は、将来たとえ厳しい状況に追い込まれても、友人や仲間と励まし合い、危機を乗り越えられる力になっていくと思います。
文責 キハラ楽器 木原正好

成績と習い事の関係性

成績の良い子が音楽を習っていることが多いのはなぜでしょう?
ピアノを習っていると頭が良くなるって?
本当でしょうか。
成績の良い子が音楽を習っている事が多いのはなぜ??

ピアノを習っていると頭が良くなる!?

お父さんやお母さんが子どものころ、クラスの中に先生からいつも学級委員に指名されるような優等生がいたことと思います。そういう委員長タイプの子というのは、ピアノを習っていませんでしたか?

別に委員長ではなくても、頭がよくて成績の良い子が、音楽を習っていたというケースは多いのではないかと思います。
現に平成2年に、東京都の教育委員会が調査したデータで、音楽の習い事をしている子はしていない子に比べて、小学校の生活態度が良いという結果が出ています。

この結果を脳機能から考えると、楽器の演奏は集中力を高めるからとか、指を使うので脳を刺激するから等の理由が挙げられます。確かにそういう面もあるでしょう。しかしこれら以外に音楽レッスンには結果として学校の成績が良くなる理由があるのです。

練習の積み重ねが勉強に与える効果とは

音楽レッスンは他の習い事と比べて、より多くの努力の継続を求めます。スイミングの習い事では、一度泳げるようになれば、その後10年泳がなくても、泳げなくなっているということはありません。しかしピアノレッスンの場合、楽譜を見て弾けるようになっても、10年弾かなかったら、ピアノは弾けないのです。
また週1回30分~60分のレッスンだけでは、ピアノやエレクトーンは弾けるようにはなりません。
当然自宅での練習の積み重ねが継続して要求されます。

つまり音楽レッスンを続けている子は、練習の積み重ねという習慣を身に付けている子なのです。
毎日コツコツとピアノの練習を積み重ねることに比べると、毎日机に向かって勉強することは簡単です。

音楽レッスンを続けている子は、毎日勉強をすることに大きなストレスを感じないので、結果として成績が良くなると言うわけです。
文責 キハラ楽器 社長 木原正好

音楽が子どもを鍛える?

子どものメンタルトレーニングに音楽が効果的というのを知っていますか?
それはなぜかというと...
子どもを鍛えるのに、音楽が効果的という理由!?

大舞台に立った時に、誰でも感じる重圧

サッカーのワールドカップで、日本代表の試合を手に汗かきながら見られた方は多いのではないでしょうか?見ているだけでも緊張するのに、実際に試合に出ていた選手たちの心情はどうだったのでしょう?特に最後のPK戦でキッカーに選ばれた選手の緊張感は、計り知れないほどの重圧を感じていたのではないでしょうか。

別にサッカーの試合に限らず、人生の中で大舞台に立つシーンというのは、誰にでもあることです。そんな重要なシーンで、緊張のあまり失敗してしまうケースも多いのではないでしょうか?
大切な商談で、上がって上手くプレゼンできなかったり、本命校の受験で、簡単な方程式が思い出せなくなったり・・・。

重圧がかかり緊張していると、普段はこんな簡単なことが、全くできなくなってしまうことがあります。こんな時に必要になるのが、精神的な強さです。

効果的なメンタルトレーニングになる発表会

子どもを鍛えたいから、スポーツをやらせるという話をよく聞きます。確かに体力をつけるにはスポーツが一番でしょう。しかし精神面を鍛える方法はスポーツだけではありません。
むしろプロ野球選手が精神面を鍛えるために、坐禅やイメージトレーニング等運動以外のことに取り組むケースは多いのです。

音楽レッスンでは、定期的に発表会があります。舞台に立って、大勢の観客の前で演奏を発表するときの緊張感を想像してみてください。スポーツの試合に出るときの緊張感に、決して負けていません。
しかもピアノの発表会では、チームスポーツとは違って、たった一人で舞台に立ち、そのうえ、数ヶ月間積み重ねた練習の成果を、わずか数分間の演奏で披露するのです。

つまり音楽の習い事をしている子は、舞台に立つというメンタルトレーニングを積み重ねていることになります。就職の面接のとき、全く緊張せず、面接官の笑いを引き出すことに集中できたのは発表会での場慣れのおかげと、あるヤマハ音楽教室出身者が先生に語ったそうです。
音楽の習い事を続けていると、緊張するシーンで平常心をキープする能力が身につくというわけです。
文責 キハラ楽器 社長 木原正好